子の友達に注意する?という投稿にたいし、関連した育児のお悩みがきましたので本投稿にてあぴママの回答を紹介します。まずはいつもどおり、漫画をごらんください。
相談内容
子供の友達に注意するかという問題です。小学三年生男子です。
お友達と遊んでいる時に、私が自分の子供に気をつけるように言っている事をお友達がやっていたのです。うちの子はその子に「ダメだよ!」と怒っていたのですが、私が見ていたのにその子に注意しなかった事をうちの子は悲しく思ったようです。
先日も学校で図書室で大きな声でしゃべる友達に注意をしたらキレられた事と話してくれました。
幼稚園の頃から自分はしっかりやりたいタイプで、お約束を守る事を先生方に褒められてきた成功体験もあり、他人が守られていない事を正しく注意する事を良い事だと思っているフシがあります。「他人は他人、うまく距離をとって行こう」と伝えているのですが、その感覚をどうやって教えて行けばよいか悩ましいです。
自分で注意しないで先生に報告したら、と促したのですが、先生も「はいはい」という対応だそうです。
お友達を注意する事は私はしたくないですが、「僕には注意するのに友達にはなんでしないの?」という気持ちにさせてしまう事へのフォローが難しいなと思ってしまいます。
そこを切り替えてくれる感覚を息子に持ってもらえるようなサポートの仕方が分からず息子に申し訳ない気持ちです。
あぴママの回答
この男の子は、かつてのあぴちゃんにちょっと似たところがあります。きっとお行儀がよく、正義感が強めの小さな紳士なのでしょう。微笑ましいです。
あぴちゃんにも昔、そういうところがあったのです。ただし今現在彼女は他人の領域をだいたいの場合において尊重できているように見えます。まぁ納得いかないようにこともたまにあるようですが、本人の中で消化できているようです。まだまだ途上にあるわけですが、それをどうやって教えたかな、というところを振り返ってみたのが冒頭の漫画です。
価値観は人それぞれ。他人の選択に介入しない。そして自分の選択に介入させない。
これが体感的に理解することができない大人も多いですね。しんどそうだな、と感じます。そのような人々を他人を自分の規範で縛るや、平等主義をおしつける人々という漫画で描写したこともあります。
では我が子をそうさせないためには、何ができるでしょうか。この男の子のケースでは、多様な価値観、そしてそれが集団に受け入れられているさまに実際に触れる機会が少なかったのかもしれません。
もし、破天荒なタイプの子が集団で許されている様子を体感する機会があったら体感的にそれを学ぶことができるでしょう。しかし、そういう環境は作為的につくることはできませんので、やはり親としては言葉で伝える他にないように思います。
お約束を守って生活しているのは、君が選んでいることなんだよ。
同時に、お約束を守らないお友達はそれを選んでいるんだよ。
どっちを選んで生活するかは、皆自由なんだよ。
いろんな選択があって、どれを選んでもいいっていうのが皆が楽しい世界なんだよ。
これらを折に触れて話すことしかできないのだと思います。
ところで冒頭の漫画で私はあぴちゃんに、「親でさえ絶対的な知であると思うな」というようなことを伝えています。実はこれ、あぴちゃんが3歳くらいの頃からあえて教えているのです。
子にとって世界の理解の土台にあるものは親から得た基礎情報です。その土台の部分が絶対的ではない、と教えること。これは好ましくないかもしれないな、と当時は不安に思ったものですが、私にはそうせざるを得ない事情があったのです。
そして今に至るまでそういうことをたびたび教えているのですが、幸いあぴちゃんに認知的な問題はあまりないようです。これからもそれを教え続けると思います。