典型的な私たち人間の生活は、とても大変です。
私たちは大人になったら、働かなければなりません。職種によっていろいろではあるけれど、平日は日中のほとんどの時間を労働に費やす人がほとんどでしょう。
人類は今世紀、テクノロジーを発展させ、やらなければならないことは機械にやってもらい、人間様の余暇時間が増えるように気を配った。というわけでもないようです。
食っていくのに労働が必要な私たちの生活は、紀元前からその主な構造は変わらないのではないのではないか。お日様のいちばん気持ちのよい時間帯に働きまくっている自分を見てつくづく思います。
そうしてこうやって時間のない生活をおこなっていると、持っている時間のパイが少ないからこそ、それをいかにうまく使うかという視点になってくる自分を感じます。
そう、これこそが、現代人の陥っている罠なのではないかと思います。使う時間というのに、効率や、能率、目に見える成果、対価を求めます。
「そんなことをしたって、なんにもならないよ。そんなことに時間を費やしてもお金にならないよ。」
皆、意味のないことはやりたくないのです。
しかしよくよくわが身を振り返ると、自分に「人生の真の意味」とか「テーマ」とかをもたらしたのは、効率や成果を求めて使った時間ではなく、むしろそこから離れて、「そんなことをしても意味がないよ」という頭の声を振り切って、ただただ心の赴くままに費やした意味なき時間の方でした。
意味なきことに時間を費やすメリットは、言語化してはなりません。そういう決まりがあるのです。
ですから、どうか漫画を読んで心で感じていただけたら良いと思います。