正解は一つであるほうが生きやすい│あぴママびより
さまざまな正しさと生きていく。

正解は一つであるほうが生きやすい

いつのころからか、あぴちゃんは採点済みの国語のテストをくしゃくしゃに丸めるようになった。
ひらいてみると、文章問題にバツがつけられている。
このときの主人公の気持ちを書きなさいという問題だ。
はじめてそういう微妙な問題にバツをもらってきたのは小学一年生のころだったか。
きっとそのせいだ。あぴちゃんは自分の考えを表現してバツをもらったら怒ってテスト用紙を丸めるようになった。
私があんなことを言わなければそんなに怒ることはなかったろう。
おだやかに自分の間違いを認め正解を慎重に抜き取るようになったろう。
ごめんねあぴちゃん。

人によっては、正解は一つであるほうが生きやすいに決まっています。

その正解を信じてそれに自分を合わせていけばいいだけですから。この漫画でいうと、文中から寸分たがわぬ形で慎重に抜き出した答えのみが正解なのだと解釈することですね。

あぴちゃんもそれを信じることができれば、あとはその正解に対して自分のスタンスを沿わせるだけですむわけです。

しかし、多様な正解を与えてしまったら…?正解などないと教えてしまったら…?

それは、正解が一つであるという世界観と、袂を分かつことになってしまいます。漫画の中のあぴちゃんのように、納得できない思いをたくさん抱えてこの世界で生きることになってしまいます。それは、必ずしもよいことではないのですよね。

少し話を変えますが、国語の文章問題って、なんて柔軟でないのでしょうね。私にはあぴちゃんの回答はいつも、とても素晴らしく思えます。自分が先生なら「素晴らしいね。よく読み取ったね!」と言って、たくさん褒めてあげたいです。しかしそんな回答に限って、バツをもらってきます。

まあ、仕方ない。

私自身について言えば、私にはあぴちゃんのような回答は作れませんでした。文中から丁寧に答えを抜き取る技を早期に習得しておりましたから、行間に自分の感性を沿わせるような回答は、逆立ちしたってつくれっこありませんでした。

マル、バツ、マル、バツ。できそこないのママには、こんな一辺倒の評価がとてもくだらなく思えることがあります。

「大丈夫だよ、あぴちゃん。そのままでいいからね。」わたしの正直な思いは、ときには彼女と世界の共存を苦しめることにもなる。今日の漫画はそんなところです。

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