漫画をSNSで発表するようになると、自分の当初の予測以上に多くの人々に読まれることがあります。そうすると、作品が思ってもいない方向から解釈されることもあり、アンチコメントをつけられることがあります。(アンチコメントとは、誹謗中傷や作品に対する全面的な否定を目的にするコメントです。)
私もこのようなコメントを多く受け、とても戸惑ったことがありました。この投稿では、過去に戸惑っていた自分のような方への参考として、アンチコメントへの対応方法をどう考えていくか、経験を元に考えてみたいと思います。
紆余曲折を経て、私は下記の方針を以って運用しています。
- あまりにひどいアンチコメントは手動で削除する
- コメント欄のアクセス権をフォロワーのみに限定する
下を読んでいくと、判断の経緯が追っていけます。
私が受けたアンチコメントの例
参考として、アンチコメントを受けた一つの漫画を紹介します。
漫画:私の料理観
ついた否定的コメント(要約しています):
- 毒親
- 子どもの気持ちがわからず暴走しがちな母親で、すでに子どもの心が壊れている
- 料理もできないくせに他の投稿では偉そうだ
- 母親の基本がなっていなく子どもが可哀想
アンチコメントを残すか削除するか
いろいろなクリエイターの方々の投稿をみていると、アンチコメントをそのまま残すか、いちいち削除するかで、対応が二分することわかりました。私は当初、残す派でしたが、途中からあまりにひどいアンチコメントのみ、手動で削除する方針に切り替えました。メリットとデメリットを天秤にかけ、デメリットの方が勝ったからです。アンチコメントを残すデメリットは以下のとおりです。
アンチコメントを放置したときのデメリット
アンチコメント対策としてのコメント制限
Instagramのコメント欄は下記のように設定が選べます。
- 全ユーザーからのコメントを受け付ける
- フォロワーからのみコメントを受け付ける
- コメント欄を閉じる
下にいくほど、制限度が高くなります。コメント数はエンゲージメント率に寄与するので、下にいくほどエンゲージメント率も低下します。エンゲージメント率の重要性についてはInstagramを楽しく運営してフォロワーを増やすを見てみてください。
要は否定的なコメントすら、つけてもらえることによってエンゲージメント率の向上につながるのです。(例にあげた、料理観の漫画はコメント欄を放置していた間、たくさんの人に露出し、フォロワーも増加しました。炎上商法という言葉の意味を少し実感しました…)
私は②の設定で運用しています。エンゲージメント率と不快度を天秤にかけて長期間悩みましたが、結果的には、あるインスタグラマーさんが、コメント欄のアクセス制限をオススメしてくださったことで背中を押されました。運用してみてわかったのですが、この設定は確実にアンチコメントの減少に寄与します。素晴らしい減少率でした。(わざわざいったんフォローしてからアンチコメントを残し、フォローを解除する猛者が現れますので、ゼロにはなりません。)
制限リストを活用する
一度でも酷いコメントを残したユーザーをどのようにするか。一見さんならよいのですが、なかには粘着質で毎回のように否定的なコメントを残そうとする人もいるようです。これはなかなか悩ましい問題ですが、一番ポピュラーな方法はそのアカウントをブロックすることでしょう。ブロックすればそれ以降、相手はコメントはおろか、投稿者の投稿すら見ることができなくなります。
ブロックの一歩手前の機能としては、制限リストに加えるというものがあります。対象のアカウントを制限リストに加えてしまえば、対象のアカウントがつけたコメントは漫画の投稿者とその相手にしか見れない設定になります。コメントは、漫画の投稿者が承認するまでオープンにはなりません。制限リストに加えることで、投稿者が承認するかしないかの、ワンクッションをおくことができるのです。制限リストに入れられたユーザーがコメントをつけると、漫画の投稿者からは以下のような見え方で見えます。
個々のユーザーの設定欄からも制限リストに加えることができますし、自分のアカウントの設定欄>プライバシー設定>制限中のアカウント というところからリストに加えることもできます。利点は、制限リストに入れた相手には制限リストに入れたことが、ばれない仕組みになっているというところでしょう。
結論
いろいろ語りましたが、私の方針はたった一言で言い表せます。
「反撃が許されない矢を受けたまま前進する必要はなし。矢は抜こう。」
ということです。
匿名で気軽に否定的なコメントを残して去る人の実生活での人格をちょっと想像してみましょう。そういう方に理路整然として反論することが効果的だと思いますか?どんな方もNOと答えるのではないでしょうか。そうすると矢を受けた方は口をつぐむより他はありません。反撃ができないまま打たれ続ける義理もないので、矢は抜いて前進しましょう。という考え方で運営しています。
矢は抜きますが、作者としては、否定的なコメントをしっかり読み込む方がよいだろうと思います。そういうコメントもれっきとした世論の一部であり、次の作品を作る糧になってくれるからです。
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