母業をやっている方ならどんな方でも、子どもと向き合う時間が多い方であればあるほど、心の隅にこんな気持ちをみとめるものなんじゃないかって思うんです。
「ほんとうはもっと、いろいろやれるはずなのに。」
「社会で活躍できたはずなのに。」
「自分の自由な時間があれば、これこれこんなことだって、たくさんできるはずなのに。」
この気持ち、わたしもよく知ってます。
いろんなことがありましたもん。「子どもさえいなければ、もっと上にいけたろう。」「もっとちがう部署にいれたろう。」いろんな思いと共に、駆け抜けた、サラリーマン時代でした。
サラリーマン時代を終えたあともずっとそうです。もしかしたら、状況的には今もそうなんです。
あぴちゃんが大きくなってやっと手が離れたと思ったら、あぴちゃんきっての願いで、生後一か月の子犬が我が家にやってきて…
しばらくは仕事なんかできませんでした。
自分の希望でやってきた子犬でもないのに、ずいぶんと手を焼かす存在です。やりたいことが山ほどあるのに、わたしをなにかと歯止めするんです。
やりたいことは溜まっていく一方。仕事のチャンスもずいぶん逃しました。
だけど、今、わたしはこんな状況にありながら、「自由時間がない」だとか、「もっと○○できたはずなのに」とか、もう、一切思わないんです。
平常心で、目の前で流れていくチャンスを見ているんですね。
状況はそんなに余裕があるわけではないのですが、心の余裕はあるのです。
なにか今、自分が持っている心持ちが、だれかの役に立つのじゃないか、そういう気持ちでこの漫画を描きました。









