あまり人の知らない、おいしい果実はいつもどこにあるでしょうか。
もちろん、大衆のいない場所にあります。みんなが知ってしまったらみんなが食べてしまいますから。
ですからもっともおいしい果実を手に入れるためには、みんなが通らない道を歩いてみなければなりません。そのときに必要なのは、みんなが正しいと思っているし、みんなが今げんに歩いている、あたかも正しそうな道を疑問視してみる力です。これをここでは批判的思考能力と呼んでみます。
みなさんは自分のお子さんに、どのように育ってほしいというイメージはありますか?
私は我が子に、賢くしたたかに、そしてゆるく生きてほしいなと思っています。そのためにはこの、批判的思考能力が必要だと考えています。騙されない力、自分の頭でものごとを考える力を身につけてほしいのです。
わたしの願いは我が子が生まれた10年前に遡ります。自分なりに、このように会話をすればきっとその能力が身に付くだろうなと考えた会話の型があるのです。名付けてボックスAを埋める会話法です。
とても簡単です。しかも親はべつに賢くなくてかまいません。
これを淡々と続けてきた結果、最近ちょっとした成果を感じているのです。ですからそろそろ漫画にしてもいいだろうなと思い、そうすることにしました。どうぞご覧くださいませ。