気前の良さについて我が身をふりかえると
私は、お金やものが自由に手に入らなかった子どもの頃、人に気前よくなにかをあげるということがなかったように思います。親から「ケチな子だ」というようなことを言われ、素直に自分はケチな性格であるというふうに理解していました。しかし大人になってお金と物質に不足しない段階が訪れると、何かを人に気前よく分けるということが全く気にならなくななりました。むしろそのためにお金を稼ぐのだという気持ちに変化していったように思います。
だからそんな私にとっては、気前の良さとは、物質とお金が十分にあるのか無いのかが関わってくるというふうに根本的には理解しているわけです。
「与えると幸せ」の科学的根拠
何かの本で読んだのですが、与えるほうともらう方で人を分けると、脳科学的には与える方のほうがずっと幸福度が高いそうです。経済学的には、人にものを与えることで幸せになるという人間の特徴を説明できないそうです。しかし脳科学的にこれを研究した人がいるみたいです。以下にネットで見つけた同様の記事を引用します。
このことを調べるために、独リューベック大学(University of Lubeck)などの研究チームは、スイス・チューリッヒ(Zurich)にある研究室で被験者50人を対象とする実験を行った。実験では、気前の良い行動を取った後の被験者らに自分自身の幸福度を自己申告させた。
その結果、被験者らは一様に、与えることは快感を覚える経験だと述べた。
同時に、気前の良さに関連する脳の部位が、幸福感に関連する別の部位の反応を誘発したことが、MRIスキャンで明らかになった。
「与えると幸せ」これをどうやって子に伝えるか
「人を幸せにできたら自分も幸せになるんだよ〜」「どんなときも相手を優先して大切にしてあげよう」
こういう綺麗な言葉を幼児に理解できるように噛み砕いて教える。これが理想だったとは思うのですが、あまりに言葉として抽象度が高く難しいだろうと当時は考えました。そして相手に与えたときにこちらに生じるメリット、これを幼児の頭にもリアルに想像し理解させるのは極めて困難だとも思いました。
だからこそわたしは、漫画のような流れで、人に与えることを促し、その結果自分の中に生じる幸せな気持ちを味あわせる。そして次に同様の場面があったときにどういう行動をとるべきか自分で選ばせる。というふうにもっていったように覚えています。
結果的にあぴちゃんは、自分にとって価値の高いものも気前よく人に分けるような傾向を示すようになったはなったのですが、この教え方は我ながら結構未熟だったなと思っている今日このごろです…今でもたまに、どう教えるべきだったかな、と考えたりするのですが答えは見つかりません。