習字筆のなげき│あぴママびより
ぼくは習字筆です。
ぼくは習字筆です。
僕なりに一生懸命仕事をしているつもりでしたが、お嬢さんがきれいに文字が描けないのはぼくのせいだと思ったようです。
彼女なりの仮説をもとにおもむろにハサミを取り出しパツンと切りそろえました。
筆になにかやったでしょ
とりあえずもう一度工夫して書いてみな。
筆をかまないの
筆の嘆きが聞こえるようだわ、
筆よ、守ってやれなくてごめんよ。

とんでもないことしでかす(笑)

この筆を買ったとき、下手すると一生使うかもしれないものだから少しでも上質なものをと思い、そのときあった選択肢の中ではもっとも高いものを選んでやったのですが、まさか筆先を切られるとは思いもしなんだ…

夫は筆先を切ってしまったあぴちゃんを少しののしっておりましたが、でもよくよく彼女の気持ちを考えてみると、彼女なりによく考えて「おそらく思う通りに字が書けないのは、筆先のせいである」という結論にいたり、身近にハサミという道具があれば、それはもう切りますよね。

道具の手入れというのはきわめて人間らしい行為です。そして常識がないのは、子どもだから仕方ないわけです。

そして常識というのは、そもそも人間の自由な発想を邪魔します。だから市場では常識のない人間のほうが圧倒的に勝ちやすい。

今回に関しては、夫に対してはあぴちゃんの肩入れをし、あぴちゃんに対しては、習字筆というものは云々..という話を少しだけして終わり。

いやぁ、本当に自由でびっくりです(笑)

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