






大人と子どものはざまで
今回の旅はあぴちゃんにとっては、大冒険でした。
ひとりで飛行機にのり、バスと電車と徒歩を駆使して母親のいるホテルまでやってきたのです。
iPhoneの地図アプリとか、いつのまに使えるようになったんだろう。
想定到着時間より10分ほど遅れたのでどうしたのか聞いたら、安全をとりわざわざ大通りを通ったから時間がかかったなどと言っておりましたから、たいへん感心したのです。
「いつのまにそんなに的確な判断ができるようになったのだろう。もう大人になったんだな。」と感心したのです。
そんな気持ちをもちながら、大人のあぴちゃんとラウンジで休んでいましたところ、「このホテルが高級なのだったら、夕食にきなこ揚げパンは出る!?」というような質問を興奮気味に聞いてきましたから、もう目の前の我が子が、子どもなのか大人なのか、さっぱりわからなくなってしまいました。
彼女は今、大人と子どもの絶妙な合間にいるものと思います。
きなこ揚げパンと三段論法
さて、ここからは「きなこ揚げパン」の背景についてすこし説明します。
あぴちゃんは、箱根湯本にある「天成園」というリーズナブルなファミリーホテルが大好きなのです。
屋上に露天風呂があって、庭にはカモやアヒルが泳いでいて、いかにも楽しいエンタメ施設みのある家族向けホテルです。
そこの夕食ビュッフェがまた楽しいのですが、天成園の夕食ビュッフェでは、なぜか「きなこ揚げパン」が出てきます。
元来から「きなこ揚げパン」に目がないあぴちゃんにとっては、もうその点だけで天成園が大好きで、ことあるごとに「天成園、天成園。」と言って育ってきたあぴちゃんです。
彼女にとっては天成園が好きなあまり、高級ホテルといったら天成園、天成園といったら「きなこ揚げパン」という発想になってしまい、つまりは自動的に仮言三段論法がはたらき、高級ホテル=きなこ揚げパンという形になってしまうようなのです。
いや、子どもかよ!!!!!
というツッコミで本記事を締めくくらせていただきたいと思います。